達人出版会日記

ITエンジニア向けの技術系電子書籍の制作と販売を行う達人出版会のブログです。

コンテンツのプロトタイプその1

現在、1つのソースからPDFとEPUBを生成するコンバータ(フォーマッタ?)を改良しているところです。そのサンプルを、まだ途中ですがアップしてみます(iPad持ってる人に確認してほしいので)。

ソースのフォーマットですが、当初はTextileなどの記法も直接サポートしようと思ったのですが、実際にコンテンツを作って検討した結果、行指向のフォーマットでは表現力が足りないのではないかという懸念が生じてきました。そのため、当初は青木峰郎さんが作り、実際の書籍作成にも使われている(らしい)ReVIEWというフォーマットを使って実践してみることにしました。

ReVIEWというのは…とてもマイナーなフォーマットなので、まだあんまりちゃんと紹介しているページ等はないようですね。すみません。後で書きます。

なお、ReVIEW以外では、SphinxというかReSTもディレクティブを駆使すれば対応できそうなのですが、ReSTもPythonもよく分からないので、今後の検討課題とします。

コンテンツとしては、「るびま」ことRubyist Magazineの連載されている「Rubyist Hotlinks」にしてみました。これは、比較的長めのテキストが多いため、書籍の形で読みたいという要望が強かったのと、かつ販売は原稿料の支払いが難しそう(たくさんの人が動いているので)なためなかなか難しい、ということで、販売用コンテンツではなく無償配布のサンプルとして扱うのが適切かなあと判断したためです。まずは第1回と第2回を納めています。今後についてはるびま最新号で発表する予定です(原稿遅れててすみません……)。

なお、るびまの原稿は全てHikiで書かれています。これはHiki記法からReVIEWに変換して使っています。変換後のReVIEWのソースはこんな感じです。

= まつもとゆきひろさん

== はじめに
Rubyist Hotlinks は、毎号、著名な Rubyist にインタビューを行っていこう、という企画です。
栄えある第一回のインタビュイーは、もちろんこの方、Ruby の父、まつもとゆきひろさんにお願いしました。

まつもとさんのインタビューというと、既に、Linux Magazine (1999 年 12 月号)、CNET Japan (現在閲覧不能)、@<href>{http://www-6.ibm.com/jp/developerworks/linux/ruby.html,IBM developerWorks}、@<href>{http://slashdot.jp/article.pl?sid=03/03/14/0258247,スラッシュドット ジャパン}、などがありますが、今回のインタビューでは、既存のインタビューとはちょっと異なる部分にも切り込みたいと考えています。

なお、このインタビューは、前田修吾さん、かずひこさん同席の場で行われました。
というわけで、時々お二人の鋭いツッコミも入っています。

//image[matz01][][まつもとさん]{
matz profile image
//}

==[column] まつもとゆきひろさんのプロフィール

大阪生まれ、鳥取育ち。

自他ともに認める言語オタク。言語オタクが高じて自作してしまった Ruby によって世界に広く知られるようになったのは皆さんご存知のとおり。

現在は島根県に在住。@<href>{http://www.netlab.jp/,株式会社ネットワーク応用通信研究所} 特別研究員。家族は奥さまと三人のお子さま。

: 好きな言葉
  「名前重要」
: 尊敬する人
  ラリー・ウォール、ドナルド・E・クヌース

こんな感じです。まあWikiTeX系の記法の中間、みたいな感じでしょうか。

これをPDFとEPUBに変換していました。PDFは、通常のA4版とKindle2用のA6版があります。

EPUBiPhone版のStanzaやibis readerで確認したところでは、まあ許せるかなあというところです。Mac OS X版のStanzaでは壊れるのは仕様です。
あと、表紙がないのはやっぱりさみしいですね。ダミーでもいいから用意しないと。

まだ最初の版にすらなっていない途中の成果物なのでお見苦しい点は多々あるかと思いますが、おいおいブラッシュアップしていきたいところです(コンテンツそのもののブラッシュアップより、システムの更新の方を何とかしたい)。