達人出版会日記

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『How to Change the World 〜チェンジ・マネジメント3.0〜』を公開しました!


How to Change the World 〜チェンジ・マネジメント3.0〜
(Jurgen Appelo著、前川哲次・川口恭伸・吉羽龍太郎翻訳 達人出版会発行 PDF/EPUB

またまた新刊のご案内です。しかも今回は翻訳です。

『Management 3.0: Leading Agile Developers, Developing Agile Leaders』という本を書いているJurgen Appelo氏が書かれたブックレット『How to Change the World: Change Management 3.0』という本がありまして、こちらを前川さん、川口さん、吉羽さんという錚々たるメンバーの方によって翻訳されたのが本書です。

タイトルだけでは、ちょっとこれは何の本だろう……と思われるかもしれませんが、訳者のお名前を見ればある程度は推察されると思いますが、これはアジャイルとかスクラムとか、その辺りの方々がもっている思考法に近いものがあります。かといって、これは開発者や開発チームに限ったものではなく、広く一般的な「組織」に共通する課題とその解決を目指した本になっています。

本書では、自分の仕事は好きだが自分の組織は問題を抱えている、と考えている人向けに、どうすれば組織を変えることができるのかを説いています。組織によい変化を及ぼせる人を「チェンジ・エージェント」と呼び、君も優れたチェンジ・エージェントになろう、と呼びかけます。

内容としてはとてもコンパクトになっているので、さっくり読める感じですね。PDFでまえがきや付録を除くと60ページに満たないくらいの分量です。この中に、組織を変えるための方法論を、以下の4つにまとめています。

  • 「システムとダンスする」
  • 「人々のことを気にかける」
  • 「ネットワークを刺激する」
  • 「環境を変える」

この中で興味深いのは3番目の「ネットワークを刺激する」でしょうか(第4章)。ここでは例のイノベーションの普及曲線に沿って話を進めるのですが、通常のモデルとは異なるのは、イノベーターの前に「イニシエーター」を置いて、チェンジ・エージェントはイニシエーターであり、そこを起点にして変化やイノベーションが起こる、と説明してます。これは普通はイノベーターになるところを2つに分けている感じでしょうか。

……などと細かい説明を書いていくときりがないので紹介はこのくらいにして、興味ある方はぜひお読みいただければと思います。


How to Change the World 〜チェンジ・マネジメント3.0〜
(Jurgen Appelo著、前川哲次・川口恭伸・吉羽龍太郎翻訳 達人出版会発行 PDF/EPUB