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達人出版会日記

ITエンジニア向けの技術系電子書籍の制作と販売を行う達人出版会のブログです。

課金と契約モデルについて・その2

昨日の続きです。

さて、一方の契約についてですが、とりあえず任意団体(というか個人)でやってくのは、いろいろ考えた末でのベストな方法だと思っています。

  • 会社を立ち上げるにしてもそもそも信用がない
  • そもそも(少なくともしばらくは)儲からない
    • 初期に大量に資本を投下しても(もっと)儲からない

ふつうに考えて、紙媒体より儲けよう、というのはすごく難しいと思うのです。国内でも電子出版は死屍累々な世界ですし。なおかつ、DRMフリーでやりたい(アナログな利用許諾での制限のみ)という以上、既存のコンテンツを(再)利用するのは何かと面倒だと思うので、一からコンテンツを集めざるを得ません。こういった制限を前提に考えると、しばらくは極力コストをかけずに、ノウハウとしくみとコンテンツを貯めつつ準備する、という感じになると思います。であれば、この時点で事業を起こすのはあまり得策ではないと判断しました。

もちろん、個人だと継続性に難があることはあります。が、逆に言えばぽっと出の法人で、それをメインの収益源としている場合、余芸でやってる個人よりもさらにぽしゃりやすい、といった見方もあるかと。

また、個人の信用のなさをカバーする方法としては、「極力権利を主張しない」という作戦を考えています。これは、通常の出版契約であれば、排他的独占的な契約をするのが普通ですが、達人出版会では、コンテンツについては非排他的・非独占的な契約しか結ばない、ということです。つまり、「コンテンツをうちで販売することさえ許可してくれれば、それをよそで紙でもデジタルでもどんな形でも売ったりしてもOK」、ということです。

法的なテクニカルな議論はおいておいて(元より詳しくないので)、最初からDRMフリーでやることに著者が同意していれば、違法コピーが大量に出回っていることを全面的に出版元のせいにされることはないかと思います。また、システムがトラブったり売れなかったりしたとしても、排他的な契約を結んでいれば機会損失を責められそうですが、この場合はそうはなりづらいはず。さらに、読者に対しても、いざとなれば手でPDFを送る手段を用意しておけば、少なくとも購入した事に対する対応はできるはずです。あんまりに大量に売れれば別ですが、そんなに儲かるようになっていることには、法人化なり企業との提携なりも含めて、何かしら別の手をうっていることでしょう。

いずれにしても、あらゆるところにおいて、いかにコストをかけないか&リスクをとらないか、が非常に重要になってくると思います。また、いろんな方にいろんな形でご協力いただくこともあるかと思います。そのためにも、まずは小さなところから始めて、それではどうにもならなくなったところで大胆な判断を下していく方が、うまくいくんじゃないかと思っています。もちろん、今のところは机上の空論で、始めてみないと何とも言えないですが。