達人出版会日記

ITエンジニア向けの技術系電子書籍の制作と販売を行う達人出版会のブログです。

現実のHTML+CSSコンテンツをEPUBにして各種環境で試してみる

テスト用のサンプルHTMLではなく、Webで実際に使われているようなHTMLをEPUB化してみました。
自動で変換するものもいろいろあるのですが、今回はOPFやNCXもいじる手前、自力で作ってみました。

元にしたファイルはRailsGuideRuby On Rails Security Guideです。このHTMLをいろいろいじってXHTMLにし、ヘッダやフッタやナビゲーション用サイドメニューを書き換えたものです。画像とCSSは一通り拾ってきています(ので、不要な画像とかもあるはず)。


さて、それでは出力結果です。

ibisreader。なんていうか、どうしてくれようという感じです。


Bookworm。ibisreaderと基本同じ感じですが、少し水色の枠が出てます(が、画面の見栄えで行けば誤差の範囲かも)。


LovelyReader。CSSはさっぱり。


Adobe Digital Editions。背景色は出てますが、画像が出てません。


FirefoxのEPUBReaderでは綺麗に出ています。


Calibreではきれいに出ています。


Stanza Mac版。まあこんなもんです。



さらに、CSSで囲み枠っぽいものを作っている部分を、比較的まともに表示できたもので試してみました。

Adobe Digital Editionsだと、わりときれいに出てますが、背景の枠の表示がいまいちな感じです。


Calibreでは大丈夫ですね。


ちなみにEPUBReaderでも大丈夫です。まあそりゃそうか。


まずはこんなところです。とりあえず、結論としては、

  • Webで培ってきたCSS技術をそのままEPUBに適用することは、現時点ではまったく期待できない

と言っていいかと思います。まあある程度は予想していましたが、ちょっと残念なところかも。
今後の改善を期待したいところではありますが、どうなんでしょうねえ。


追加:

iriver Storyでも試してみました。

最初のページはこんな感じです。画像が出てないですねえ。


もう一つサンプル。CSSの囲み枠の表示は行われていますが、その上の箇条書きのところが正しく表示されていないようです。